*商人のRPG入門講座。




14.イシスの砂漠 -最凶のコンボ-






「大して難しいことはないな。」


アリアハンで一泊した後で、
途中から参戦した商人をこのままエジプトもといイシスへ連れて行くのは
不安が伴ったため、
一行はロマリアから歩いてアッサラームを目指すことにした。


「で、都合でアッサラームを見事に切ったのか。」
「書く気が起きたら書くだろう。」
「なんか変な感じだね。」
「所詮はその程度ということだ。フン最初から無理なはな」


アッサラームにて[魔法の鍵]の情報を得た。
西へ山伝いに行くと沼地に囲まれた祠があるという。
そこの人間が知っているらしい。


「山伝い、というとあちらか。」

町をでて見回すと山脈が見えた。
「早めに行こう。砂漠の敵は易しくないだろう。」
「うん!がんばろうね!」

お前のためになら死ねると心のうちで叫びつつ、
デコボコ4人組は祠を目指し歩き出した。

いつか痛恨の一撃を繰り出してきたあばれザルが大量に出てくる。
ついでに赤いモスラみたいなものも出てくるが、こいつは中々固い。

「皆で叩いてやっとだね。」
「そうだな戦力がた落ちだからな。」

戦士に劣るとはしても流石の勇者はそこそこ強いが、
速さはあるが力は無い盗賊、
体力はあるが力が無い商人、
回復できればそれでいい僧侶、と
「攻撃できるのは俺だけか・・・。」
「あとはボクかバクラ君じゃないのかな。バクラ君は攻撃早いからさ。」
「マシなものを持たせるか・・・というか、
海馬は何か役に立つのか?」
「海馬君お金拾ってくれるよ。」
「あの金は何処から拾ってくるんだ。」
「・・・ね。」

海馬は戦闘が終わるたびに2,3Gを遊戯に手渡すのだが、
一体何処で拾っているのか。
「ポケットマネー?」
「ええー!?この世界にまで持ち込んできてるの?聞いてみれば良いよね。」

海馬くーん!と叫べば喜んで振り向く。

「どうした遊戯。」
「海馬君ってさ、いっつも戦った後にお金くれるよね。あれはどうしてるの?」
「なんだお前達は今まで気づかなかったのか?」
「え?」
「普通に落ちているぞ。」
「ええー!?」

それはビックリである。

「商人だからかなぁ・・・。」
「そうかもしれんな。敵がもう少しマシになれば拾える金額も増えるとおもうが、
ここら辺のは本当に金を持っていないな。」

これでは遊戯に良い物を着せてやれないではないか。
グチグチを不満をこぼす。

ロマリアから此所までやってくる中で、海馬の体力はかなり上がった。
それで再び遊戯は後列配置になったのだが、
それでも狙われやすいところがある。

歩きつかれた一行が少し座って休んでいるときに、
海馬が口を開いた。


「今後のことで、俺の見地でい言わせて貰うが、
現時点で現れた敵のタイプを区分した。

この面子であればわかっていることだと思うが、
敵の特徴を考えてみた。
よっぽどの雑魚はムシをして、倒すのが困難なものに限定する。

まず、パワータイプか魔法使いに分ける。

パワータイプは物理攻撃をしてくるもの。
厄介なのは二種類。
痛恨に一撃をしてくるような攻撃タイプと、
攻撃力はそれなりだが守備力やHPが高いタイプ。
前者をタイプA、後者をタイプBとする。
Aはいいとして、Bは魔法に弱点を持つ場合がある。

魔法使いも2種類に分かれる。
まず、攻撃呪文を使ってくるタイプだ。全体攻撃や回復魔法は少々面倒だが物理攻撃には弱い。
俺やバクラでも倒せそうなものだ。
先に倒したいところだ。タイプCとしよう。

もう1つは補助系呪文を使うもの。こちら側が守備力や攻撃力を変えられるということは、
相手も変えられる可能性が高い、つまり、攻撃力をあげてくるもの、魔法を封じてくるものが居るはずだ。
これらも物理攻撃には弱い。タイプD。」

「それがどーしたんだ?」

「今まで遭遇した敵は、偏っていた。
タイプAとBの混合、あるいはAとCの混合。
回復担当が居ることはあったが、回復はそう強くない。」

「つまり、海馬が言いたいことは、
タイプAかBとタイプDの登場、ということか。」

「そうだ。そもそもタイプDはあまり見かけていない。
眠り攻撃をしてくるものや麻痺攻撃をしてくるものはあったが、
奴らは群れではあっても他の魔物とは一緒に居ない。
ただ、タイプAとタイプDは一緒に出て来たことがまだない。
最高に厄介なのはタイプDが複数種類出てくることだがな。」

「ボクたちが麻痺してる間に、タイプAに叩かれたら、ってこと?」
「即効で終わるな。特に遊戯がそうなっちまったら回復できねぇし。」
「そして、アリアハン、ロマリアと来て3つ目の地域。
そろそろ旅なれたプレイヤーを困らせるコンボがやってくる頃合だ。」
「イシスでそうなるのかどうかは解らないが、
そのことは考えておいたほうがいいな。」
「火力に乏しいパーティだからな。効率よく倒さなければならんだろう。」
「倒す順番はどうする?とりあえずステータス異常を起こすやつと回復を倒すよね。」
「出来る限り早めに倒すが、相棒は出来るだけ防御しているんだ。」
「えー?」

最初からパーティに居るというのに、いまだに防御防御といわれて、
少々ショックである。
僧侶はそこそこ攻撃だって出来るし、体力だって結構あるというのに。

「お前が死んだら、誰が回復すんだって話な。」
「遊戯は回復だけを考えてくれ。」
「馴れてくれば一緒に戦って欲しいが、それまではたのむぜ。」

他に回復が出来るのはアテムだけだ。
薬草は8Gで買えるが、ちりも積もれば、である。

「・・・わかった。それがボクの役割だね。」

出来る限り、この最悪なパターンが起きないことを願っていた。
しかし・・・


一行は再び歩き出す。
すると、とうとう一面の砂漠にたどり着いた。

「懐かしいじゃねぇか。」
「・・・貴様とくることになるとはな。」
「??」
「遊戯、そんなやつらのことなど気にする必要は無いぞ。」
俺だけを見ていろといわんばかりの

一瞬雰囲気の変わった二人に驚きつつも、
「山脈終わっちゃうけど、これからどうしようか。」
「まだ山沿いにいってみるか。」
そう指を指した南のほうにはまだ山がある。
「砂漠の真ん中を突っきろうとして迷子になってもしらんぞ?」
「そうだよね、早く行こうよ!」

嬉々として歩き出した遊戯を見守る。

「遊戯にしゃべる気はねぇんだな。」
「しゃべる必要も無い。貴様が俺を王様と呼ぶから気にしているようだがな。」
「事実だろ?俺がしゃべってやってもいいんだぜ?」
「そうしたら俺も話すだろう。
相棒が何を信じるかは相棒しだいだ。博愛主義者の相棒がどんな判断をするのかは、ある程度予測できるが。」
「チッ・・・。」

早くー!と手を振る遊戯に気づき何時ものように笑い返して後を追った。
隣で口元を緩ませる男を牽制する必要があった。

「暑いね・・・。」
「流石に暑いな。偽物とは思えん。」
遊戯は襟元をパタパタと仰ぐ。
すっかりスカートが板についてしまっているのを、あえて誰も言わなかった。
まだまだ着続けて欲しい男心である。

「さて、祠探しと参りましょうかねぇ。」
「そうだな。この砂漠でピラミッドを探すのはかなり大変だな。
河があるようでもないし。」

一行は焼けるような砂漠の中、祠を求めて歩き出す。

蛾がウロウロしているのに何度も遭遇し、
日はずいぶん傾き始めている。
そろそろMPも余裕が無くなって来た。
アテムはルーラ分を残し、もう使用しないようにしていたほどだ。

「・・少し涼しくなってきたよね?」
「ああ、日が落ちてきたな。夜はかなり冷え込むだろう。」

すると、目の前に突如緑色のカニが3体ほど姿を見せる。
それからネコとコウモリを足して割ったようなモンスターが姿を現した。

「・・・嫌な予感がするぜ。」

難そうな蟹はそれだけで厄介だが、魔法で倒せる。
しかし、
ネコもどき、学名キャットフライが先制攻撃を仕掛けてきた。
何か呪文らしきものを唱えている。
「くそ、なんだ!?」
「わかんねぇが厄介だ、ネコ倒すぜ!」
とにかくバクラがネコもどきを攻撃し、遊戯が続いた。
無事にネコは倒す。

「蟹か!」

とりあえず残りの二人で叩いてみるが、さっぱりである。

「守備力が高いな。」
「守備力を下げて、一体ずつしとめるぜ!相棒!」
「     !!!」
「?」

何時ものように僧侶のルカニで守備力を下げようと思ったのだが、
遊戯は口をパクパクさせているだけで、何も聞こえない。

「遊戯?」
「      !!」
「ちょ、ちょっと待てよ、もしかして声がでねぇとか?」
コクコク頷く。

・・・

「まさかあのネコ・・・。」

ネコの何かよくわからなかった呪文、
それによって遊戯は魔法を封じ込められてしまったのだ。

「コツコツいくしかねぇってか!」

再びバクラが攻撃を仕掛ける前に、蟹ははさみを振り、
青い光が彼らを包みこむ。

「さっきからなんだよこいつら、意味不明な呪文ばっかり唱えやがって。」

とりあえず攻撃をするのだが、
かゆくも無いといった表情を見せる。

「まさか守備力あげたのか?」
「らしいな。めんどくせぇ・・・。」
「俺が魔法をつかればいいんだが、」
アテムはあと少ししか残っていない。
遊戯が呪文を封じられ、回復手段は薬草かアテムしかいない今、
貴重なMPである。

一人が防御、一人が回復、一人が攻撃
防御と攻撃をローテーションにすればしのぐことは出来るが、
MPも薬草も限度がある。

或いは誰かを犠牲にすれば何とななるだろう。
だが、そんなことは出来なかった。
では逃げるしかないのか。

「!!」
「相棒どうした?」

無言の遊戯は何やら杖を持ってピョコピョコしている。
何か言いたいらしいのだがアテムにはよくわからない。
すると商人が何か気づいたらしい。
「そうか、遊戯の持っているその杖は道具としてメラを使える。
蟹に火が効くかわからないが、殴るよりはマシだろう。」
「なるほどね。でどーすんだ?」
「俺達は防御をして盾になるあいだ、相棒がそれで攻撃する。
相棒が危険になったら誰かが回復する、そんなところか。」
「何ターンかかるかわかんねぇが、それしかねぇな!」

3人は防御をし、HPの消費を最小限に抑える。
遊戯は持っていた杖を高々と掲げた。
すると、杖の突端についていた玉から火の玉が飛び出し、蟹を焼く。

一匹、また一匹と倒し、
とうとう最後の一匹を焼き倒した。

「お、終わった・・・。」

ボロボロになった一行。


計25ターンの攻防であった。


戦いが終わると遊戯の声は再び戻ってきた。
「ごめんね!皆大丈夫!?」
MPをまったく使わなかったお陰で、しっかりと回復をする。
「相棒のせいじゃない。気にする必要は無いぜ?」
「うん・・・。」

ルカニさえ唱えられればこんなことにはならなかったのだが。

「にしても嫌な予感的中だったな。」
「酷いコンボだな。」
「この場合魔法使いが居ても呪文を封じられるとかなりきついな。
もし魔導師の杖が無かったら28ターンどころじゃないぜ?」
「道具として使える武器というのは持っておく必要があるか。
気をつけていこう。」

暫く南下すると祠が見えた。
4人は胸をなでおろし、ゆっくりと近づいていった。





13.アリアハン城下町[*]
15.イシス城下町[#]
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うまくかけなかったのですが、

このコンボは本当に鬼だと思ったので書きたかったんです。
駄文中で王様のMPが少ないのは戦いを困難にさせるためです。


キャットフライ(以下ネコ)1匹、蟹3匹とかで出てきます。
ネコはマホトーンという「魔法呪文を封じる」呪文を唱えてくるのです。
確実に成功するわけではありませんが、成功する確立は低くない。

まぁ此方の魔法が使えなくてもたこ殴りで勝てることは多々あります。
ネコだけであれば殴れば勝てます。

問題はこれと一緒に蟹が来たこと。
蟹はスクルトという仲間皆守備力アップの呪文を唱えてくるのです。
硬い甲羅が更に硬くなるわけです。ぶっちゃけバクラではダメージ1も与えられません。

上の社長の説明でいうタイプDの混合版です。

殴ってもダメージ0か1。
マホトーン効果でルカニは唱えられない。
攻撃呪文も唱えられない。

今回は遊戯が武器の道具効果で勝てましたが、
攻撃できる道具を持っていなかったら、正直勝てません。
1匹のHPが40ほどあるので、
毎回全員が1ダメージ確実に攻撃できて、此方が0ダメージでも10ターンかかります。

戦士が居ればまだマシなんですがね。
でもスクルト何度もかけてくるので、戦士でもダメージ1とかになります。

道具の偉大さが身に染みます;

道具として使える武器に関してはまたなんか出てくると思います。


(09.02.15)AL41