*ありがとう、城之内。

*青少年が2名。


12.アッサラーム -魔法のカギを求めて-






「ロマリアなんかに絶対帰らねぇ・・・」


エルフの女王に夢見るルビーを届けると、換わりにノアニールの眠りを覚ます[目覚めの粉]というものを受け取ったので、
一行は急いでノアニールに戻った。

村の真ん中でそれを振り撒くと、
漸く蝋人形のように固まっていた村人が目覚め、動き出した。

「よかったぁ・・・。」
「ああ。」

遊戯の安堵の様子に達成感を覚えながら、
一行は村を見回ることにした。

「なんだかさっきまで廃村みたいだったのによ、すっかり活気が戻ってきたな。」
オカルト嫌いの城之内もすっかり周りを見渡して歩けるようだ。

一度道具屋を覗いてから、宿屋の宿泊客を訪ねることにした。

「こんにちはー!」
笑顔の遊戯に、突然の来訪に驚く宿泊客も気を許す。
「こんにちは。どうかしたの?」
「あ、あの・・・魔法のカギって聞いたことありますか?」

首をかしげながら問う遊戯に、宿泊客の踊り子は申し訳なさそうに返した。
「ごめんなさい、聞いたことはないわ。私も旅の途中だったの。」
「そうですか・・・。旅ってお1人でですか?大変じゃないですか?」
「それがね!」
やけに明るい調子になった。
「怪我をして魔物に囲まれてしまった時に、オルテガ様が助けてくださったの。昨日のことよ。」
「オルテガ!?それは本当なのか!?」
「ええ。でももう立ち去られてしまって・・・。」
「そうですか・・・。」

一行は情報をくれた踊り子に礼をいってドアを閉めた。

「オルテガって誰だぁそいつ・・・」
「父親だ。」
「ゲッ!?」
「俺のじゃない、このゲームの主人公のな。だが、オルテガは主人公が生まれて間もなく旅へ出て、
主人公がまだ幼かった頃に火山に落ちたと・・・。」
「ってことは、もう10年以上前・・・?」

なんと、この村は10年以上前に眠らされたきり、そのままだったというのだ。
まさかと思ったが、真偽を確かめる気力はない。
次の客を訪ねた。兵士のようである。
オルテガの名を出すとあっさり口を開いた。

「オルテガ様?ああ、魔法のカギを手に入れるためにアッサラームへ向かったよ。」
「あっさらーむ?」
「ロマリアの東さ。」

礼を述べドアを閉めて、放った最初の言葉。


「ロマリアなんかに絶対帰らねぇ・・・」



パシリをさせられて、しかし必要なアイテムはアッサラームにあるという。
まざまざこの金のかんむりを返しに行くものか。

「売却は無理なようだが、」
「それでも気に食わないぜ。」
「でもここからアッサラーム方面に行くのは距離が遠いよね。」
「ロマリアで買える物よりもここの方が強いものが揃っている。
準備を整えて、明日朝一にルーラでロマリアまで飛んでしまおう。
そこから東へ向かって旅立てば、何とか日が暮れるまでにアッサラームに着くだろう。」

予定は決まったので、宿をとり早速準備を整えた。
バクラの姿が見当たらなかった気がするが、後からのこのこ戻ってきた。
文句を言う割にはすっかり村漁り担当になっている。
ただめぼしいものは無かったらしい。

「すごろく券もあんまり拾わないね。」
「誰かが売ってたりするのか?拾うしかないのか?」
「細かいことは解らないが、販売していいなさそうだな。
俺がすごろくで取ってきた鋼の剣がさっき道具屋で売っていたが、
1300Gだった。あれが無ければシャンパーニではきつかっただろう。」(※)
「確かに城之内の攻撃力がねぇとしんどかっただろうな。と、なると、まだあるだろうすごろくも、
クリアしておけばいいもんが手に入る。
そのためにはすごろく券を手に入れる必要がある・・・か。」
「気をつけていこうね。」

まだ灰色の地図のロマリアの東側を思いながら、
明日のことも決まったので、
眠った。



漸くこの朝早い起床に慣れたらしい遊戯はともかく、
相変わらず半分寝ているバクラをたたき起こして、
さっそくルーラでロマリアへ飛ぶ。
「遊戯、しっかり掴まってろよ!」
「うん!」

ルーラは、予想以上に現実的な呪文だった。
テレポーテーションのような瞬間移動ではないのだ。
本当に勢いよく空に飛び上がり、目的地に着地する呪文だ。
着地といっても、いつもの様に1m飛び降りる程度なのだが、
流石に飛び上がる瞬間は怖い。
遊戯は城之内にしがみついた。

嫉妬の眼差しに二人は気づかない。


無事に降り立つと、
「ふぅ・・・嫌な城がみえるぜ。」
「さっさといこう。見知らぬ地で夜になると危険だ。」

ロマリアから少し北上し、後はずっと東へ森を抜ける。
山が無い分前回よりはマシだった。

ただ、東へまっすぐ進んできたところ、

「また海だぜ。」

行こうとするところに何故こうも海があるのか。
「東の果てまで来て、そんで海ってことは、見逃したのか?」
「まって、地図によると、すぐとなりに大陸があるんだ。
きっとそこへ渡れるはずだよ!」
「少し海岸沿いに南下するか。」

日が暮れないよう、少し早足で一行は向かった。
すると案の定橋が見つかり、とうとう新しい大陸へとやってきたのだ。

「敵も変わるだろう、気を引き締めていくぜ!」

特に問題なく橋を渡り終え、更に東へ進み、
そしてまた途方に暮れた。

「ったく、どーなってんだぁ?」
「北か南か・・・だが向かいに見える大陸も気になるな。」
「また橋があるのかなぁ?」
「バクラなんかみえねぇのか?」
「またかよ・・・。」

バクラはいつもの様に見回した。
「北になんかあるような気がするんだが」
「北か!?よーっし行こうぜ!」

終わらない言葉などお構いなし、北上する城之内、そしてその隣に寄り添っている遊戯。
残された二人はそれを追った。
「バクラ、どうかしたのか?」
「いや、北になんか見えるのは確かなんだがよ、
その前に北の海を渡れるのかってな、」
「・・・なるほどな。」

バクラは確かに職業のスキルとして遠くの町や村、ダンジョンを見つけることは出来る。
だが、そこがいける場所なのかは別である、という可能性がある。
案の定、
「海だねー。」
「なー・・・。」

元気良く進んでいた二人は再び海に突き当たっていた。

「やっぱり海だぜ。」
「やっぱり、ってバクラが北っていったんじゃねぇか。」
「人の話を最後まで聞かないのがいけないぜ。」
「・・・早とちりしたんだよ。」
「まぁいいじゃないか。北には行けないということは解った。
北も東も海、そして西からやってきた俺達には南しか残されていない。」
「もう少し南へ行けばバクラ君もまた何か見えるかもね。」

よーし、今度こそアッサラームだぜ!と
勢いよく進みだしたところ、エンカウントした。
「キングコングみたい・・・。」
でかい茶色のゴリラが3体。
「パワー系だな・・・蟹よりマシだぜ!」
とりあえずいつもの様に攻撃をする。相手が強くなっているとはいえダメージは与えられているようだ。
そのせいで少し安堵したのがいけなかったのか。

ゴリラの会心の一撃により、アテムが瀕死になった。

その後すぐにゴリラを倒すことは出来たが、
「侮る無かれ・・・そういうことか・・・。」

遊戯の回復して貰いながら、新たな脅威を知った。
「ゴリラにあったら、こまめに回復しねぇとあぶねぇな。」
「そうだね。アテムはさっき体力満タンだったから助かったけど・・・。」

対ゴリラ戦での注意事項を4人で確認してから一行は南下してゆく。


途中立ち止まり、盗賊に再び頼んだところ、
南東の方角に何か見えるという。
「多分それだね!」
「目的地がわかると便利だな!」

バクラの感心している2人をよそに、アテムは先のことを考えていた。
不慣れな場所へ行くのにはやはり盗賊のスキルは重要なようだ。
新たな地へ行くのに回復は手放せない。あのゴリラを思えば特にだ。
そしてパーティから外れられない自分。
だが城之内の戦力は不可欠なものであるし、
やはりこの職業の4人が無難ではないか、と思い至る。
この面子であればこれから先もクリアする分には問題ないと思った。


一行は南東の方向を目指し、出来るだけ森へ入らないように進んだ。
そのうち段々日が暮れてきて、寒くなってくる。
宿が恋しくなった頃、

ぽーっと明かりが目に入った。

「うっしゃ!アッサラーム!」


そこは確かに村だった。だが、今までとはだいぶ作りが異なる。
砂地に石レンガの住居。
「・・・王サマよぉ・・・何となくカタルシスを覚える町だな。」
「ああ。嫌な予感がする。」

夕方だというのに町は賑わっていた。

早速聞き込みを開始した。

「こんにちはー!」
第一発見村人は兵士だった。
「見かけない顔だな。旅人か。」
「はい!」
「この町の名物はベリーダンスだ。楽しんでいくといい。」
「べ、ベリーダンス!?」

高校生の彼らの頭の中に、ありったけのベリーダンスのイメージが巡る。

「・・・ベリーダンスって、城之内君知ってる?」
「本物をみたことはねぇけど・・・。」
現実世界ではお目にかかれないものをまさかこんなところで拝めるとは・・・。

「遊戯、なんか期待してんじゃねぇの?」
「ち、ちがうよ!そんなんじゃないよ!」

男子高校生らしい欲望などを慌てて隠す2人、
それと対称的なのが2人。

「相棒には有害な町だ・・。」
「まぁ、夜はさっさと宿屋へ行って寝かせちまえばいいんじゃね?」

さっさと情報だけ聞きまわって、宿屋で遊戯を寝かしつけたいと思った。
そこで次の発見村人に声を掛ける、と
「貴方は知っていますか?」
逆に問われた。
「知らないが・・・。」
「西のさばくにはイシスという国があるそうですよ、」

得意げな村人。
固まる2人。

「どうかしたの?」
遊戯は不思議そうにして、2人の顔を見た後で、城之内を見上げた。
城之内もそれに答えるように首を傾げた。

「イシスって言ってたけど。」
「イシスは、エジプトの神話に出てくる女神の名前だ。」
「エジプト?」
「ま、エジプトはネタにされやすいからな。このゲームのプランナーとかデザイナーがつけたんだろ。」
「ふーん・・・でもそれがどうかしたのか?」
「相棒、古代エジプトといえばなんだ。」
「うーん、ピラミッドとか?」
「そうだ。ピラミッドには何が居る?」
「・・・あ、」

遊戯は、はっと何か気づいたらしく、また城之内を見上げた。
「城之内君、」
「なんだ?」
「・・・次のところは城之内君にとって最悪かもしれない。」
「はぁ?」
「はっきり言うと、多分、この西にはエジプトみてぇな国があって、
そこにはピラミッドがあるっていうことだ。
そんでそのピラミッドには一杯のミイラが眠ってる可能性がある。」

一杯のミイラ。

「半分腐ってるとか、風化してボロボロとか、」
「ちょ、ちょっとやめろよ!冗談きついぜ!」
「だが残念ながら冗談ではない可能性が高いんだ。」

苦渋の決断ではあった。

「このパーティはとても移動し易いし、
先のわからない冒険向きの、平均的でバランスの取れたパーティだ。
多分この先多少の問題があっても先へ進むことが出来るだろう。
だが、ここまで4人でやってこられたが、
これから先どれだけのことがあるかわからない。
宿屋で休めばHPもMPも回復はするが、疲労が完全に取れるわけでもない。
城之内君は戦士で、貴重な戦力だ。重要な戦いの時には是が非でも力を借りたい。
そのいざというときの為に、今は休んだ方がいいかもしれない。
今は城之内君が休める貴重な時期だ。」
「アテム・・・。けどよ」
「ボクも今は休んだ方がいいとおもう。」
「遊戯!?」
「城之内君と居ると心強いけど、でもムリはしちゃ駄目だよ。
ゾンビ犬とか髑髏のとか、キミは今まですごく頑張ってたよ。」
「俺も遊戯もそのうち休むことになるだろう。
だが、俺達がいっぺんに休むと、戦いに慣れてないヤツラばっかりになって
戦力が落ちる。そーすると先へ進むのが困難になる。順番に休むことになるだろう。
ま、王サマは休めないけどな。」
「一度アリアハンに戻ろう。城之内君もそこで決めればいい。
アリアハンならタダで休めるしな。」

一度町に入りさえすれば、またルーラで戻ってくることが出来る。

一行はアリアハンへ帰る事にした。







11.ノアニール[*]
 13.アリアハン城下町[#]→
ゲーム部屋トップへ[0]

---------------------------------
城之内初離脱決定。


ピラミッド、絶対城之内には耐えられないと思うわけです。
実際、ウチがゲームしているときも城之内君をここで交代させました。
つらいだろうなって思ったので。
DEATH-Tどころじゃないと思うんですよね・・・本物のミイラは・・;
ミイラ対決、映画では何とか頑張っていましたが、まぁ丁度いい頃合なので。



1300Gってどのくらいか。
ここ近辺のモンスター1体を倒して大体平均14Gです。
つまり、93匹ほど倒せば買えるものです。
1回の戦闘で敵が3匹出てくるとすると31回戦えば買えます。
・・・思ったほど高級じゃないな(価値観の違い?)




次は冒険というよりは色々知識っぽい感じになると思います。



(09.01.23)AL41





[ゲーム思い出話 -管理人が語りたいだけw-]


本当に初期は城之内君が居ないと面倒。
ゲームステータスを見ていただければ解ると思いますが、
盗賊の力が予想以上に貧弱で、戦闘が長引くと回復量も増えるし、
何だかんだ言いつつ戦士は便利だなーと。

戦士は素早さが低いので、攻撃順が大体最後なのです。
ザコ戦では仇になったりしますが、
ボス戦などでは、
バイキルト→ルカニ→戦士攻撃! が出来るので丁度いい気がします。
バイキルトは攻撃力を二倍にする呪文で、
ルカニは相手の守備力を下げる呪文です。
コチラの攻撃力があがり、相手の守備力が下がればダメージ倍増です。
中ボスとかちょっと強い敵なんて大体これで倒せます。

DQ3をはじめてやるDQ初心者の方には、
駄文のようなパーティ(勇者・戦士・盗賊・僧侶)をお勧めします。
ぶっちゃけ勇者も回復魔法持ってるし薬草もあるのですが、僧侶の方がMP高いし、
武器・防具もそれなりにもてるので便利。
盗賊は旅に役立つスキル、だけではなく、勇者とか僧侶が持てない武器をもてたりします。
主に鞭とか。
ダンジョンで拾う武器を有効に使える気がします。

ただ戦士ではなく武闘家を入れる、というのも良いと思います。
武闘家は金がかからないし、盾とかを勇者に回せるのでいいのかな。
ただ防御面での不安があるかもしれないので、戦士が無難かなぁ・・・

勇者を前に出す必要はないんですけどね。
がっちり装備した戦士を先頭に置いて、魔法攻撃してくる敵をさっさと倒せば、
楽になると思います。


最初に全員遊び人で始めるのが一番なのかも知れませんがw


他の職業はまた追々。