*微エロ発言アリ、むしろ、事前?
*書き直す可能性高し↑


紫煙に溶け、





付き合い始めてから、
遊戯は割りと頻繁にバクラの家に遊びに行くようになった。

バクラとしてもうれしいことなのだが?


「バクラ君、これ」

遊戯がふと目に付けて拾い上げたのは



煙草の箱
まだ開けたばかりで、中身も確り入っている。

「キミの?」

「あ、ああ。」

今まで買うことにも吸うことにも罪悪感を感じたことの無い17歳。
だが、何故だ、
遊戯に言われるとそれが殺人でもしたかのような気持ちにさえなるのだ。

「吸ってるんだ。」
「まぁな・・・。」
「何時から?」
「中学、2年とかか?」

何でも良かった。
バカみたいな同級生と一緒になりたくなかった。
だが、煙草を吸っていると公言するのも気に食わなくて、
楽しむのは自宅だけだったから、
余り知られていない。

バクラは基本的に、
何事も無難で終えたいのだ。
成績がいいと、それはそれで問題になるし、
悪すぎると余計なことが増えるので、
それも好ましくない。
悪くも無ければ良くも無い、
ある意味頭がよくなければ出来ないことなのだが、
それでもそうすることで、
学校だの保護者だのの面倒から隠れ続けてきた。

煙草を吸っているなどと知れれば、
面倒なことになるに決まっている。

「驚いたか?」
「んー、あんまりかなぁ。吸ってても違和感無いよね。」
「どういう意味だ、そりゃあ・・・。」

興味ありげに遊戯は箱を眺めている。

「珍しいか?」
「ゲーセンとかだと吸ってる人みるけど、うちは誰も吸わないからね。」
箱とか見るのはあんまり無いかも。

嗜好品とは危険なものだ。
うっかり足をつっ込んでしまうと、中々抜け出せなくなってしまうような、
タチの悪いものだったりする。

ある意味この恋人も嗜好品に似ている。
うっかり手に入れてしまったがために、
日がな一日、人の頭を支配している。

ある意味、嗜好品よりタチは悪い。

そんな恋人とは異なり、
そこまで好きという理由でもないが、
正しく、“何となく”で吸っている。

「どの位吸うの?」
「吸わねぇ日もあるし、6,7本吸う日もあるし、まちまち。」
「ふーん・・・。」

まだまじまじと箱を見ている遊戯から、ひょいっと箱を取り上げて、
「お前は、吸うなよ。」
と牽制。
「何で?」
「さぁな。・・・吸ってみたいのか?」
「んー?どういうものかは気になるよ。美味しいとかさ、味ってあるの?」

危険だ。

「せめてちゃあんと20になってからにしろよ。
まぁ、お前は26くらいに何ねぇと、大人の体にはなってなさそうだけどな。」
「えーーーーー!!!そんなこと無いもん!」

少なくとも、20では年齢を聞かれること無く酒・タバコを買うのは難しそうだが。

それとも、あと3年で大人びた表情になってしまうとでも言うのか?

今で、充分なのに。
今の、可愛らしいままで。
遊戯は膨れているのだが、その顔まで変わってしまうとは、
「良かれ悪かれ、だな。」
「?」
「何でもねぇよ。」

持っていたタバコを転がして、
遊戯をソファへ押し倒してみる。

「何?」

此方を見る目の下がかぁっと赤くなるのがおもしろい。
「まだなんもしてねぇよ。」
「解ってるよ。」

遊戯の警戒は中々のもので、
あっさり逃げ出すこともある。

一筋縄でいかないところが、
更に魅了させてくるのだが、
更に更に、遊戯がそれに無自覚なのがたまらない。

「そういや、さっき、タバコの味が気になるってたよな。」
「う、うん。」
「教えてやろうか。」

うんともううんとも付かぬ反応を見ずに、
遊戯を腕に閉じ込めたまま
バクラは転がした箱からタバコを一本抜いて、
慣れた手つきで火をつける。
遊戯はただ、その動作の始終をぼんやり眺めていた。

タバコを銜えているバクラは、なんだか大人だ。

遊戯はそれをみて、
自分が吸ったところで、あんな風には見えないんだろうな、
シュガレットをタバコに見立てて銜えた小学生みたいなものなんだ、と
さっきのバクラの言葉を思い出してしまう。

吐き出された煙は、消えていった。

一服吸うと、
そのままそこ等辺にあった缶の上に乗せて、
こちらを見てくる。

そのまま、
唇へ食いつく。

紫煙が鼻腔を擽ったが、
そんなものを感じる以上に、
貪られ、脳が麻痺していく。

昼間とは思えないほどの濃厚な熱にうかされて、
感想が出てこない。

「ずるいよ・・・。」

やっと吐いた毒は、
バクラにとってなんでもない。
寧ろ、より先、より深くを求めさせる。

「お前さ、童顔な割りに、エロい顔するよな。」
「してない・・・ッ」

否定は許されずに。

もう一度かぶりつかれて、
遊戯は抵抗の手を肯定へと翻す。

「こんな時間から・・・?」
「のってる時にやるのが一番にイイに決まってんだろ?」

タバコが燃え尽きるまでに終えてやるから。

終わるわけも無いと解っていながら、
そう警戒を解いた。

偽りだと解りながら、受入れた。


不確かで曖昧で、
でも確かな存在感をもった、
煙のような時間が、過ぎていった。


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背景素材:塵抹


管理人、脳内エロモード発信。


(08.03.02)AL41