*すっかり季節が変わってしまいました;
*が、前話に続いて新学期です。
*最初のところに前回までのあらすじをいれてみました。

*ムダに文字数が多い気がする。






不測ノ事態発生。
緊急ニ協定ヲ結ブ必要アリ。

整イ次第、開戦セヨ。


調印、開戦






物事とは上手く行かないものだ。


簡単に今までの経緯を説明しよう。

武藤遊戯(16)は高校二年の可愛い男子生徒だ。
昨年末に彼を盗撮した写真を廊下で入手してしまったアテム、バクラ、海馬瀬人は
盗撮野郎から彼らのアイドル遊戯を守るべく、
気が合わないながらも手を組んで、腐ったヤツラを根こそぎ叩きのめすこととなった。
ヤツラは身を隠し、盗撮写真を高値で売っているという。
その為に、自分で盗撮しようとしている者が増えていることが明らかになった。

春休みの間、遊戯を守ることはできたが、
不安因子を解消できないまま、とうとう新学期を迎えてしまったというわけだ。


最初の問題が起きたのは、クラス替えであった。

「な、なんだと・・・!?」

要員Cが遊戯と別々のクラスになった。


「バクラくんと離れちゃった・・・。」
「ああ・・・。」
「会いに行くからね!放課後は一緒に遊ぼうね!」

絶望である。魂を砕かれた気分であった。
目の前で寂しそうにしている遊戯を見ると、
今すぐにでも職員室へ乗り込んでいって、担任を脅し、
遊戯と同じクラスに入れろと恐喝してやりたいくらいだった。

しかし、この純粋な瞳はそれを許さないだろうし、
恐喝して停学になどなったら更に困るのだ。

「お前のクラスに入り浸ってやるぜ。」

渋々諦めるしかない。

バクラの欠如は痛かったが、
問題はそれに留まらなかった。

次は新学期恒例の面倒な行事の時のことである。

無事、遊戯と同じクラスになったアテムは、とりあえず今後のことについて話すため、
さっさとHRを終えたかったのだが。
ここで時間を食うのは恒例だった。

「学級委員を決めなければいけないんだが・・・立候補するやつは居ないか?」

しーん・・

調査書のためであっても挙手するような生徒がいる学校ではない。
無論、優秀な生徒がこれを喜んですることもない。

そうなると、最終手段は他薦なのだ。
それも、
教師による。


「アテム、お前はどうだ?」
「えッ!?」
「アテムが良いと思うぜー!」
「俺もー!」
「私もー!」

残酷なことだが、
1人名前が挙がってしまうと、どいつもこいつも賛成するのだ。
その上アテムは優等生だった。異論などない。
そしてとうとう民主主義と言う名の下に、学級委員に選出されてしまった。
いっそのこと「遊戯がやるのであればやる」、と言ってやろうとおもったのだが、
男女1人ずつの決まりであったし、
アテム君がやるんなら〜と手を上げるミーハーな人間が居たりするのだ。


「すごいね!学級委員だって!」
「相棒も入れたのか・・・?」
「ボクは入れてないよ。だってキミがなっちゃったら、
一緒に遊べる時間が短くなっちゃうじゃないか。
まぁとおっちゃうとは思ってたけど。」
「相棒・・・さすが俺の相棒だぜ!」
「でもキミが学級委員なら安心かも。」
「何がだ?」
「嫌な役回されないなって。」
「当然だぜ。」

遊戯は純粋に喜んでいるようだが、
全然安心ではない!
アテムと同盟を結んだものにとっては一大事だった。

遊戯盗撮撲滅のために、
保護・情報収集・制裁の3本柱が重要なのだ。
だというのに、保護担当のアテムが学級委員などで時間を割かれると、
隙が出来てしまう可能性がある。

バクラは別のクラスになってしまったし、
海馬は学校に来ること事態が少ない。
現に新学期1日目の今日でさえも、10時に登校した始末だ。


「3人じゃ手が足りないということなのか・・・?」

男たち3人はひっそりと静まり返った階段踊り場で、
臨時会議を開いているところだった。
学級委員に祭り上げられたアテムは、苦い顔をしている。
一方バクラは半分死にかけていたが、
ウダウダしているだけ遊戯が下賎な目に晒されることを考えれば、
気持ちの切り替えせざるをえなかった。

「ああ。此処は安全策をとったほうが無難だぜ。」

「今のうちから何とかしなければ、虚け共が増える一方だ。
早急に次の手を考えなければならない。」
「手っ取り早いのは人数を増やすってことか?」
「アチラにとっての敵の数が増えれば、確かに行動は取りにくくなるだろうな。」

しかし、そう安直な問題ではないと、
学校では割と役に立たない海馬が口を開く。

「人数の多さは確かに抑止力にはなる。だが、反対により目立たぬよう行動する可能性も出てくる。
そうすれば見つかるものも見つからん。
廊下で写真を落とすようなヘマをすることもなくなるだろう。
今回の事件の主犯並びに関係者を全員見つけだしつるし上げれば、
流石に盗撮を続けるようなことにはならんだろう。」
「あえて敵を泳がせるってか。」
「危険だな。」

自分たちが敵を捕まえない限り、
遊戯の盗撮写真が増えるということだ。

「速攻で捕まえてぶん殴りたいくらいなんだがな!」
「ああ。ただ色々と考える必要があるのは、
敵には二種類いるということだ。」
「販売してるやつと、趣味でとってるやつ・・・。」

遊戯の際どい写真をとった主犯、写真が高すぎて自分でとりに行った周辺。

「後者は、前回のあの男同様、俺たちに見つかれば写真をとることも出来ない小心者・・・。
バクラの話によれば、なにやら小心者同士連絡を取っていたらしいしな。」
「後者の排除は睨みを利かせていればある程度防げるかもしれん。」
「ただ、前者と後者のつながりがどれだけあるかわからないな。」
「それも問題だ。」

3人が動き出したということが、小心者の情報を通じて主犯に伝わると、
折角見つかりそうな販売ルートが変わってしまうかもしれない。

「じゃあどうする。」
「城之内君に協力を要請しよう。」

当然ともいえる提案に、
一名酷く嫌な顔をした者が。

「凡骨が何の役に立つというんだ。」
「海馬は城之内君をバカにしすぎだぜ。」

犬猿の仲というか、あの2人は別の生命体といえそうなほど相容れない。
だが、ワガママを言っている場合ではない。
遊戯の身の危険には変えられないのだ。

「ま、それが最良なんだろうよ。」
「城之内君なら傍目には何も変わらないし、警戒もされにくいだろう。
なんせあの2人は親友だからな。」
「うらやましいポジションだぜ・・・!!」
「フン、俺は親友などという立場はいらん。足枷に過ぎん。」
「親友っつー名目で抱えあげたりくっついたりしてるんだぜ?
普通に缶飲み回したりしてるしな!」
「何ィッ!?凡骨め・・・!!」
「嫉妬深いのは嫌われるぜ。」
「・・・まぁいい、今のうちだからな。」

海馬が渋々了承したところで、
城之内に話をつけるのはアテムの役目となった。

3人は悟られぬよう、教室へと戻っていった。
幸いこの3人の間柄はカードゲームだと思われていて、
たむろって居ても怪しまれることはなかった。

教室に戻ったアテムは、何気なく城之内に声をかける。
「話があるんだが、ちょっといいか?」
「おう?どうした?」

お気楽な城之内も神妙な顔をしたアテムに戸惑っていたが、
2人教室の外へ出て行ってしまった。

遊戯の視線に気づくことはなかった。


「なんだよ妙な顔してよ。」

廊下の隅でバカ真面目な顔をしたアテムに、
城之内もたじろぐ。
仲は良いといっても、アテムはどうにも理解できない部分が多すぎる。

「学級委員が嫌だから変われとかいうんじゃねぇだろうな。」
「流石に城之内君が俺に投票したからといってそんなことをする気はないぜ。」
「(・・・ばれてるぜ・・・)で?用件はなんだよ。」
「相棒のことだ。」
「遊戯がどうかしたのか。」
「1つ危惧していることがあってな。」

城之内は遊戯にとってだけではなく、アテムにとっても大事な仲間だ。
だが、真実を言うことは憚られた。
感情的になりやすいし、その勢いで真実を言われると、
この現実が一層知れ渡ってしまうし、遊戯の耳にでも入ったらどうなることやら。
遊戯を守るために、大切な仲間であっても真実は隠したままだった。

「相棒がいじめられやすいということは知っているだろう?」
「ああ。だがもう俺たちも2年だぜ?」
「確かに1年は後輩だが、相棒は中学生同然だ。」
「(はっきり言うもんだな・・・)まぁ中学生と喧嘩しても負けるかもしれねぇな。」
「そうだ。相棒は暴力を嫌う博愛主義者だからな。」

アテムの遊戯への認識はどこか妄信的だが、嘘でもない。

「遊戯が1年にボコられるってか?」
「そうだ。1年の意思ではなくても3年に命令されて、という可能性もあるだろう。
3年が後ろにいる解れば、相棒は自分から殴られそうだ。」
「まぁ、否定は出来ないかもしれねぇけど。」
「俺は城之内君の投票の甲斐あって学級委員に選ばれてしまった。」

真顔だが、このマスクを外すと眉間にはガンガンに深い皺が刻まれていそうだ。

「(やべぇ、根に持ってんな・・・)」
「城之内君の一票があろうとなかろうとなっていただろう。
ただお陰で相棒の傍に居られる時間が短くなった。そこで、というのはなんだが、」
「遊戯がイジメられねぇように、ってことか。」
「そうだ。」
「何時ものことだぜ!」
「ああ。だがどんなにひ弱そうなやつでも、放置しないでくれ。
最近は陰湿なイジメも増えているからな。」
「おう!任せろ!」

城之内にとってそれは大した問題ではなかった、
ただ改めて言うことで
いずれにせよ、アテムは無事に、事実を話すことなく調印してもらうことに成功した。

教室に戻ると、遊戯はつまらなさそうに机にうっつぷしていた。

こんな姿までヤツラの餌食になるのかと思うと、
腸が煮えくり返りそうだったが、今は耐える時だ。

アテムは一度海馬を見やった。
海馬もそれに気づいたらしく、城之内の調印に成功したことが解った。

そして彼は携帯電話のテンキーを馴れた手つきで叩き、送信する。


アテムと、別のクラスになって萎えていたバクラの携帯が着信を知らせる。



開けば短い本文。




『準備は整った。今日この瞬間を以って開戦とする。』




戦いの火蓋は静かに切って落とされた。










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王様、社長、バクラ、城之内の頭文字を並べて、
AKBJ包囲網とかいう題名にしようと思ってたんですが、
王様、社長、バクラの時点でAKB48ぽかったので諦めました。
懸命な判断だと思います。

表総受けはちょっと戦争っぽい単語で行こうと思っていたので、
特攻野郎Aチーム的な題名は諦めました。
・・・特攻野郎Aチームを知っている人がどれだけ居ることか・・・;;



(08.12.18)AL41


















































最初の「今までのあらすじ」みたいなやつをふざけて改変してみた。
1人で遊んでます。



武藤遊戯(16)は華の高校二年、スーパースペシャル超豪華可愛い男子生徒だ。
昨年末に彼を盗撮した写真を廊下で入手してしまったズッコケ3人組こと
エリート候補アテム、白髪番長バクラ、タコ社長海馬瀬人は
盗撮野郎から彼らの「俺の嫁」たるスーパー(略)可愛い遊戯を守るべく、
気が合わないながらも同盟を結び、腐ったミカンみたいなヤツラを根こそぎ叩きのめして再起不能にしてやることとなった。
ヤツラは身を隠し、ハートウォーミングでチャーミングな遊戯の危険で破廉恥な盗撮写真を高値で売っているという。
売り飛ばした金で何を買っているというのか!断じて許せん!
さらに高額故に、自分で盗撮しようとしている勇猛果敢な愚物共が増殖していることが明らかになった。


・・・なんか、疲れてるのかな・・・